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パビスタンプは日本の気候風土に似た地中海地方で生まれた建材です。日本の気候風土に非常に適した塗り壁材です。
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2009/11/09(Mon)

[その他] ● いのちを未来に〜母からの贈りもの〜(13)

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■■   1、いのちを未来に〜母からの贈りもの〜(13)
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  〜 母と子を結ぶ「大切な綱」 〜  賀久はつ先生(むなかた助産院院長)

へその緒は母と子を結ぶ「命の綱」です。見かけは決して美しいものではありま
せんが、母親から個として分けられたことを裏付ける重みがあると思います。

昔はへその緒を麻糸で結び、竹のへらで切断しました。麻を使うのはよく締まり、
丈夫で真っすぐに育つようにという願いがありました。

乾燥したへその緒を生年月日と名前を書いた桐の箱に入れてたんすの引き出し
などにしまいます。着物を虫干しする時などに蓋を開けてわが子が誕生した時の
思い出にふけるのは、元気づけられます。

現在は桐に代わって合成樹脂やプラスチックの箱があり、卵の形をした物などさ
まざまですが、やや深みに欠けるような気がします。

地方によっては胎盤と同様に墓や縁の下に埋めた所もありましたが、多くは家に
保存して腹痛の時に削ってせんじて子供に飲ませたり、大病のときに一度だけ
助かると言い伝えられて大切にされていたのです。

赤ちゃんを沐浴後の適切な処置で、へその緒が三〜四日で落ちますが、特別な
ことをするのではありません。夏の生け花の心得のように付け根を涼しげに処置
することと、母乳を何回も吸わせることです。

数日前まで生活のすべてを母に頼っていた赤ちゃんが自分で呼吸をし、乳を吸い、
排泄をして「もうへその緒はいらないよ」と自立していく様子はうれしいものです。

「赤ちゃんのへその緒が取れました。元気いっぱいの赤ちゃんです」。そう告げる
と、Nさんは取れたへその緒をしげしげと眺めた後、「これが赤ちゃんを元気に大
きくしてくれたのですね」と泣きじゃくりました。

Nさんは保育園で七年間働いていましたが、一人一人の子供たちが親から子、子
から孫へとへその緒でつながってきたことなど、日常ではなかなか思い及ぶこと
はありません。「今度、仕事に復帰したら、すべてのお子さんをいっそう大切に見
ていきます」と話してくれました。

Sさんのお母さんは厳しかったそうです。Sさんは心が優しく、お母さんに甘えたい
タイプだったのに、成績が上がっても褒めてもらうことは少なかったそうです。
社会人になってもお母さんのことを、あまり良く思わなかったそうです。

やがて、年老いた母が死の病に伏し、お見舞いした時「大切なものが仏壇の奥に
ある」とSさんに告げたそうです。「大切なものとは土地の権利書かな」と思って探
してみましたが、出てきたのは薄茶色になった和紙に包まれたきょうだい二人の
へその緒だったのです。

あんなに怒るばかりだった母がきょうだいの生まれた証であるへその緒を一番大
切なものとして保存してくれていたのです。

自分が何をしても、どんな悪態をついても怒らなくなってしまった母を前にして、S
さんは「許せた」そうです。へその緒は母と子の心も結んでいるのです。
(西日本新聞「いのちを未来に」より)
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【日程】平成21年11月15日(日)13:00〜17:30
【会場】(財)モラロジー研究所九州出張所 5F・講堂
 福岡市博多区博多駅東2-6-24筑前織物ビル5F
【講師】陣川桂三先生(福岡大学人文学部教授)
昭和14年生まれ。福岡学芸大学卒業。福岡市立中学校教諭を経て、
昭和49年、福岡教育大学附属福岡中学校教諭。


by vonsumaine | 2009/11/09 19:35:45 | その他 | comment(0) | trackback(0)
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