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2009/07/14(Tue)

[その他] ●人間精神の奥ゆかしさを教える。

〜何故起立して教師を迎えさせるのか〜   師範塾塾長 占部賢志

職員室を出て、階段を上がり廊下を通っていると、窓越しにすでに起立して待機
している生徒たちが視野に入る。我が授業では生徒は早々に起立して教師を迎
えることになっているからである。

起立して教師の入室を迎えるためには、自ずと教材も含めて準備を整えざるを
得ないから、あれこれと小うるさく指図せずとも勘所の一点に絞って完璧な指導
をすることで、他の関連する作法が自然に実行されるところに当方のねらいが
ある。

教師とて俗事の中を生きている。二日酔いもあれば、雑な準備のまま授業に臨
むこともしばしばである。そうした杜撰な心構えの教師をして一瞬に厳粛な世界
に引き込んでしまうのが、この独自の作法なのである。

教師に対する「お願いします」の挨拶も当然強制しているが、これとて教師に対
する礼節であるとともに、「しゃんと授業をして下さいよ!」という生徒側による構
えの見せ場でもある。

作法をそういう風に捉えているから、終礼の際は一礼は強制しても感謝の言葉
を強いたりはしない。やはり感謝は強制になじまない。お互い今日の授業はよか
ったと思えるとき、言葉を発すればよしと申しつけている。

とにかく授業とは日常性の延長ではない。ただの空間である教室は、授業が始
まればたちどころに高尚な道場と化さなければならない。そうした体験を重ねる
ことで生徒は、この世に俗事と神聖のあることを自得していくものである。

◆「笑い」こそ一体感
生徒にとって先輩からの口コミほど影響を受けるものはない。いづれの教師の
授業が息抜きできるか、はた信頼できるか、恐るべき正確さで把握している。

当方の授業の場合など、伝説化していて、四月当初の第一時限目はほぼ全員
緊張し切っている。一時間中胸がドキドキしていたという生徒はザラで、中には
緊張で前夜一睡もできなかったという生徒も出てくる始末。

そんな口コミによる廊下情報で極度に緊張した生徒の先入観を時に破るのが、
授業中の「笑い」なのである。

勿論この「笑い」は、授業内容の本筋と別物ではない。内容に関わらない「笑い」
など単なる生理現象に過ぎない。一体感を共有し合うような「笑い」は、ほとんど
当方が中身にのめり込んでいる場合に生じ易い。

どんなに教育システムを合理化しようと、一方的な情報の提供では起こり得ぬ、
こうした期せずして発生する「笑い」の世界を後生大事にしていきたいと考えて
いる。何故ならこれらの「笑い」は生徒自らも授業にのめり込んでいるからこそ
起こるわけで、そうだからこそ効用もある。(次回へ続く)
〜福岡教育連盟「アピール」より〜


by vonsumaine | 2009/07/14 04:53:50 | その他 | comment(0) | trackback(0)
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